『「腐女子」の社会史』 百合作品レビューブログによる感想

「腐女子」の社会史: 女性による女性のための男性同性愛小説の社会史 -
「腐女子」の社会史: 女性による女性のための男性同性愛小説の社会史 -

大学の卒業論文だそうですが、よく調べてあり、なかなか参考になる1冊でした。

このブログ的に特筆すべきが、「女性向け男性同性愛」の始祖が「エス」に始まるという考察で、男性向け作品のノリの百合が「なんか違うなあ~~~」となりがちなのも、流派がやはり違うわけだというわけであります。

本書によると、「エス」は、この時代の強い家父長主義・男尊女卑社会に対する不満を昇華できる設定に当時の少女達が魅入られたというわけで、なかなか根が深い話であります。




ところで、本書が指摘するように、「エス」は社会から変態的だという扱いをあまり受けておりません。それは何故かという理由の1つとして、少女が将来良き妻・母となるためのちょうどよい過程だからとしております。

この点は(残念ながら)今も変わらずそういう傾向があるように思えます。最近百合漫画界で人気の『あの娘にキスと白百合を』や『やがて君になる』といったあたりは、いかにも「女の子が百合するのは学生時代の青春の1ページだから!」という人が受け入れやすそうな話だとよく感じます。

やがて君になる(3)』には、社会人レズビアンカップルが同棲をしているエピソードが描かれます。しかし、それに対して「作品は好きだけど、こういうのはいらない!」という感想を書く人を見てしまい、まあいろいろと複雑な思いをしてしまいました。



さて、本書は今見たら0円でした。半永久的にこの価格設定なのかわかりませんが、気になる方は是非読んでみてください。

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posted by おとなり at 23:20TrackBack(0)百合日記

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